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冬の唐招提寺(奈良県奈良市)—和上の寺 新しく迎えたお身代わり像
東大寺法華堂の修理が終わり、今年は3年ぶりに12月16日の良弁忌に良弁の念持仏であったという執金剛神像がご開帳になるということで、奈良へと行くことにした。 金曜の仕事が終わった後にそのまま東京を出発し、中央道を西へ。 夜10時くらいに名神高速道路... -
山梨県立博物館(山梨県笛吹市)―「山梨の名宝」展
東京も多摩地区に住んでいると、山梨県は近い。渋滞さえなければ車でも電車でも1時間弱ほどで、南アルプスの峰々に見下ろされるような広々とした甲府盆地へと下っていくことができるだろう。 山梨には数多くの素晴らしい仏像がいる、ということは折にふれ... -
天心記念五浦美術館「岡倉天心と文化財」展(茨城県北茨城市)―茨城の重厚な仏像
五浦(いづら、いつうら)というのはどこかで聞いたことがあるな、と思っていたが、東日本大震災の津波で、岡倉天心の六角堂が滅失した、というニュースからだということを思い出すのには、そんなに時間はかからなかった。 その地に岡倉天心を記念した美術... -
大月市郷土資料館(山梨県大月市)―宝鏡寺の素朴な十二神将像
大月(おおつき)というと、東京から甲府盆地へ向かう途中で富士山方面への分岐点、というイメージが強い。というか、そのイメージしか持っていない。もちろん古くから街道沿いの追分として交通の要衝であったはずで、いろいろな文化が息づいてきたであろ... -
岐阜市歴史博物館「岐阜の至宝展」(岐阜県岐阜市)―美江寺観音と塑像仏頭
この日は犬山市にある桃太郎神社のコンクリート像(浅野祥雲作)の修復活動に参加する予定であった。しかし無念の雨。。。ペンキの乾きの問題があるので雨では作業できないのだ。 雨の修復現場。 ということで、予定が空いた。 もし行けたら行きたいと思っ... -
薬師寺東塔水煙降臨展(奈良県奈良市)―長年見上げてきた”凍れる音楽”の頂
家族での所用があり、普段は帰ることのないこの時期に実家である愛知県へと帰省した。 1日だけ予定を空けて、弾丸で奈良へと行くことにした。目的地は薬師寺である。 薬師寺で最も古い建築である東塔(白鳳時代・国宝)は3年ほど前から大掛かりな解体修理... -
大善寺(山梨県甲州市)―ぶどうを持った平安時代の薬師如来と日光・月光菩薩
山梨県には素晴らしい仏像が多い、ということは、前回の大聖寺、その前の福光園寺のエントリでも取り上げたとおりであるが、甲府盆地の東の端、ワインで有名な勝沼にも、素晴らしい仏像を多く所蔵する古刹・大善寺がある。 大善寺の本尊は薬師如来であり、... -
大聖寺(山梨県南巨摩郡身延町)―都の清涼殿に安置されていたという不動明王坐像
今年の夏の家族旅行は山梨県の南部。 山梨というと、前回のエントリでも書いた福光園寺(ふっこうおんじ)の吉祥天および二天像を筆頭に、数多くの素晴らしい仏像がある。 今回は県南部への旅行ということでその地域のお寺を調べてみたが、開帳日は春に決... -
福光園寺(山梨県笛吹市)―慶派仏師・蓮慶による吉祥天および二天像
今年の夏も暑い。 最近は夏は暑く、冬はそんなに寒くはないものの雪がやたらと多い、という感じの気候だ。夏の雨の多さも異常で、熱帯化しているというよりは、気候のバランスそのものが崩れているような気がする。 そんな暑い中ではあるが、お寺へ行きた... -
保昌寺(宮城県刈田郡蔵王町)―平泉文化に通じる丈六阿弥陀如来
蔵王温泉では、「四季のホテル」というところに宿泊したが、とても良かった。朝起きて、ホテルから明るい広葉樹林を抜けて少しだけ下ると、鴫の谷地沼という人工池がある。5月の新緑がとても美しく、近くでも遠くでも囀る野鳥の声と、いるだけで本当に癒...
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