如来– category –
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中禅寺(長野県上田市)— 緑に包まれる中部地方最古の御堂に静かに佇む薬師如来と神将像
前エントリで、千曲川流域には「平」と呼ばれる河岸段丘の形成した平地状の地形がいくつもある、ということを書いたが、今回のスタート地である佐久平から北西へ進むと、上田市を中心とする上田平がある。上田平は武田信玄と村上義清が対決した上田原の合... -
福王寺(長野県佐久市)— 災難を乗り越えてきた堂々たる阿弥陀如来と仏たち
長野県は私にとっては縁の深い地である。山と自然を愛する家族に生まれ、愛知県からは行きやすいということもあって、休みというと長野へと旅をしていた。 その後、姉が長野の大学へ進み、私も運転免許は伊那でとり、また、大学の頃は更埴に2か月弱住み込... -
安養寺【その2】(東京都日野市)— 藤原期の阿弥陀如来と不思議な大日如来立像
※安養寺【その1】はこちら 新選組の鬼の副長・土方歳三は、私の住む東京都日野市出身である。その菩提寺が、その名も知られた高幡不動金剛寺であり、ここには丈六の平安仏である不動明王坐像および二童子像が安置されている。そして高幡不動から浅川を渡... -
阿日寺(奈良県香芝市)— 恵心僧都生誕の地に広がる来迎ワールドと独特な魅力を湛える大日如来
恵心僧都・源信といえば、『往生要集』を著したことで知られる。この書は、後に法然や親鸞へと受け継がれ、平安末期からの浄土信仰の広がりへとつながっていくことになる。その源信が生まれたとされているのが阿日寺(あにちじ)である。 考えてみると、今... -
普門寺(山梨県山梨市牧丘町)— つるっとした素朴な薬師如来の目の謎
山梨県には素晴らしい仏像がたくさんあるが、山梨の文化財の仏像は、ご開帳日を春に設定しているお寺が多いというイメージがある。今回は毎年3月最終日曜日にご開帳される山梨市牧丘町の普門寺を訪れた。 発達した低気圧と前線が列島通過中ということで雨... -
浄土寺(岐阜県岐阜市福富)— 頭の大きな平安仏と、つるっとした鎌倉仏
私の地元は愛知県犬山市である。ここには国宝4城のひとつである犬山城や明治村など、数多くの観光地があり、関東でも知っている人は多い。しかしそこが愛知県であるということを知っている人は実はそんなにいない。皆さん岐阜県だと思っていらっしゃるよ... -
新薬師寺(奈良県奈良市)本堂の屋根で鳴くアオサギ 〜 人もまばらな室生寺へ(奈良県宇陀市室生区)
奈良旅最終日は、まず新薬師寺へ。こちらも執金剛神の前回のご開帳の時に訪れて以来なので3年ぶりだ。 新薬師寺には個人的に思い出がある。このお寺にはかつて、宿坊があった。本堂に向かって左奥の庫裏のところの奥のふた間ほどで泊まることができたのだ... -
正覚寺(奈良県橿原市十市町)―地域を守る穏やかでおおらかな大日如来
大和高田から橿原市北部へと移動し、昼食をとるためにいったん箸墓の前にある三輪そうめん山本の三輪茶屋へ。にゅうめんのセットをいただく。 その箸墓と二上山のちょうど中間地点くらい、橿原市の十市町に正覚寺はある。このお寺は現在は地域の小さなお寺... -
大善寺(山梨県甲州市)―ぶどうを持った平安時代の薬師如来と日光・月光菩薩
山梨県には素晴らしい仏像が多い、ということは、前回の大聖寺、その前の福光園寺のエントリでも取り上げたとおりであるが、甲府盆地の東の端、ワインで有名な勝沼にも、素晴らしい仏像を多く所蔵する古刹・大善寺がある。 大善寺の本尊は薬師如来であり、... -
保昌寺(宮城県刈田郡蔵王町)―平泉文化に通じる丈六阿弥陀如来
蔵王温泉では、「四季のホテル」というところに宿泊したが、とても良かった。朝起きて、ホテルから明るい広葉樹林を抜けて少しだけ下ると、鴫の谷地沼という人工池がある。5月の新緑がとても美しく、近くでも遠くでも囀る野鳥の声と、いるだけで本当に癒...
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